大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

奈良地方裁判所 平成9年(ヨ)27号 決定 1997年12月08日

当事者の表示

別紙当事者目録記載のとおり

当裁判所は、債権者に債務者のために金一五〇万円の担保を立てさせて、次のとおり決定する。

主文

一  債務者は、平成一一年九月四日まで、別紙債務者商品目録記載の商品を譲渡し、貸し渡し、又は譲渡若しくは貸渡しのために展示してはならない。

二  債務者は、右商品の金型の占有を解いて、これを執行官に引き渡さなければならない。

執行官は、右金型を保管しなければならない。

執行官は、執行官が右金型を保管していることを公示しなければならない。

三  債権者のその余の申立てを却下する。

四  申立費用は債務者の負担とする。

事実及び理由

第一  申立ての趣旨

一  債務者は、別紙債務者商品目録記載の商品を譲渡し、貸し渡し、又は譲渡若しくは貸渡しのために展示してはならない。

二  債務者は、別紙債務者商品目録記載の商品の金型を廃棄せよ。

第二  事案の概要

一  本件は、債務者が債権者の販売するプラスチック製衣料ハンガーである別紙債権者商品目録一記載の商品(以下「債権者商品2イ」という)の形態を模倣して別紙債務者商品目録記載の商品(以下「債務者商品」という)を製造販売したとして、債権者が債務者に対し、債務者商品の譲渡等の差止め及び債務者商品の金型の廃棄を求めている事案である。

二  争いのない事実等

1  当事者

債権者は、ハンガーの製造、販売等を目的とする会社であり(甲一)、債務者はプラスヂック製家庭用品の製造及び販売等を目的とする会社である(甲二)。

2  債権者商品2イ

債権者商品2イの形態は、別紙債権者商品目録一記載のとおりであり、<1>ズボン掛部の下方に一体的に成形された凹部(別紙債権者商品目録の別紙図面1中の16)、長円形の透孔部(同17)、凹部(同18)及び三角板(同19)からなる引掛部(同B)を有し、<2>ハンガー本体の両端に形成されたいわゆる「読点」形状の突出部(同C)を有している(以下「債権者商品の形態<1>、<2>」という)。

3  債務者商品

債務者商品の形態は、別紙債務者商品目録記載のとおりであり、前記債権者商品の形態<1>、<2>と同一の形態を有している(検甲一)。

4  債権者は、債権者商品2イの製造、販売の開始に引き続き、債権者商品2イのフック部下方のバーコードはめ込み部分に改良を加えた別紙債権者商品目録二記載の商品(以下「債権者商品2ロ」という)を製造(甲一四)、販売し、さらに、債権者商品2ロのズボン掛部の下方に一体成形された引掛部の内方へ向かう先端に、若干の反りをもたせた別紙債権者商品目録三記載の商品(以下「債権者商品3」という)を製造(甲一七の3、検甲二)、販売し、平成九年以降は債権者商品3のみを販売している。

なお、債権者商品2イ、2ロ及び3の各商品の名称は、いずれもスーパーハンガー11である(甲三、三四、審尋の全趣旨)。

5  債務者は、現在に至るまで債務者商品を製造販売している。

三  争点

1  被保全権利

債権者は、債務者に対し、不正競争防止法(以下「法」という)二条一項三号、三条一項、二項に基づき、債務者商品の譲渡等の差止め及び債務者商品の金型の廃棄を求める権利を有するか。

(一) 債務者商品は債権者商品の形態を模倣したものか。

(二) 債権者商品の形態は、同種の商品が通常有する形態か。(債務者の主張疎明責任)

2  保全の必要性

四  争点に関する各当事者の主張

1  争点1(一)について

(債権者の主張)

(一) 債権者商品2イの販売

債権者は、債権者商品2イを製造し(甲八、一三)、平成八年八月ころから、無償サンプルとして出荷し(甲三〇の1)、同年九月初めころから、株式会社上田商店(以下「上田商店」という)の求めに応じて少量の販売を開始した(甲一九、二〇)。

(二) 債務者商品の販売

債務者は、遅くとも平成九年二月ころから、別紙債務者商品目録記載の商品(以下「債務者商品」という)を製造、販売するようになった。

(三) アクセス

(1) 有限会社日光社(平成九年七月以降、株式会社となる(乙二〇)。以下「日光社」という)は、平成八年八月末ころまで、債務者から「ノーマル」という名称のバーコード付ハンガー(乙八)を仕入れていたが、債務者のハンガーに不満を持っており、同年九月一〇日ころから同年一〇月三一日までの間、上田商店から、債権者商品2イ又は債権者商品2ロを仕入れて使用していた(甲二〇、二八の2)。日光社はその後、同年一一月ころから同年一二月又は平成九年一月ころまでの間、債務者から前記「ノーマル」を再び仕入れて使用するようになったが、同年二月ころから現在に至るまで、債務者から債務者商品を仕入れて使用している(甲三〇の1)。

(2) 株式会社正化金型(平成八年六月以降、株式会社となる(乙二一)。以下「正化金型」という)の工場長国本隆弘は、債務者の注文に応じて債務者商品の金型を作る最初のときに、債務者の代表取締役中村省三が見本のハンガーを持ってきたことを認めており(甲三二の2、二頁、四頁)、正化金型の代表取締役菊池祐次は、見本のハンガーを見て金型を作ったか又は図面を見て金型を作ったかのどちらかであって、金型を作るために木型を作ることはありえない旨述べている(甲三三の2、八頁)。

(3) 以上からすれば、債務者が日光社から債権者商品2イをもらい、これを基に金型を作り、本件商品を製造、販売したことが推測される。

(債務者の主張)

(一) 債権者の主張(一)の事実のうち、債権者が債権者商品2イの商品を販売した事実は認めるがその余は不知。

債権者は債権者商品2イについて平成八年九月二〇日に実用新案登録の出願をしたのであるから、それより前の同年九月初めころから同商品の販売を開始した旨の債権者の主張は信用性がない。また、債権者提出の納品書の伝票番号は日付順になっておらず、甲一九の納品書は信用できない。

(二) 同(二)の事実のうち、債務者が債権者商品の形態<1>、<2>と同一の形態を有している債務者商品を製造、販売していることは認めるが、その余は否認する。

債務者は、平成八年九月ころから、債務者商品の製造を開始し(乙三の1ないし3)、同年一一月二〇日ころ、製造を完成し(乙四ないし六、九の1ないし3)、同年一二月六日ころから、販売を開始した。

(三) 同(三)(1)の事実は否認する。

同(三)(2)の事実は否認する。債務者は、正化金型の担当者が債務者方に来た際に、債務者の代表取締役中村省三が製作した木型を渡して債務者商品の金型の製作を依頼した。

同(三)(3)は否認ないし争う。債務者商品は債務者が独自に商品化したものであるから、「模倣」の事実はない。

2  争点1(二)(同種の商品が通常有する形態)について

(債務者の主張)

(一) 債権者商品の形態<1>のうち、ズボン掛部下方に左右二対のスカート紐掛部を設けていること(乙二)、材料を節約する目的でハンガーに透孔を設けること(乙二、No.25N、No.113等)は公知である。

(二) 債権者商品の形態<2>は公知である(乙二、No.113)。

(債権者の主張)

(一) スカート紐掛部は、通常左右一対備わっているだけでスカート紐を引っ掛ける機能、効用を発揮する形態として十分であるから、左右二対の凹部を設けた債権者商品の形態<1>は、ハンガーの通常有する形態ではない。

(二) 債権者商品の形態<2>は、公知例として存在せず、ハンガーの通常有する形態ではない。

3  争点2(保全の必要性)について

(債権者の主張)

(一) 債務者は、債権者商品2イを模倣したにもかかわらず、逆に対外的に債務者のコピー商品が出回っている旨事実に反する宣伝をしている(甲一五)。

(二) 債権者は、バージンのポリプロピレン(PP)を使用して衣料用ハンガーを製造し、クリーニング業者から二、三回使用したハンガーを回収した上、再生して新たなハンガーを製造している。ところが、債務者商品の材料は再生の材料であり、仮に、債権者において回収した商品の中に債務者商品が混じってくるとバージンのみの場合と異なり粗悪な商品となってしまう。

(三) 債権者には、債務者商品が市場に出回ることによる営業上の損害及び回収した商品の中に債務者商品が混じることによる営業上の損害が考えられる。

(四) しかるに、債務者は、債権者の警告にもかかわらず、現在に至るまで債務者商品の販売を中止していない(甲四の1ないし七の2)。

(五) よって、債権者が債務者に対して債務者商品の差止請求及びその金型の廃棄請求をする緊急性は高い。

(債務者の主張)

債権者の主張する事実のうち、債務者が現在も債務者商品の販売をしている事実は認めるが、その余は否認ないし争う。甲一五は債権者が偽造したものであり、債務者の広告は乙八のとおりである。

第三  争点に対する判断

一  争点1(被保全権利)について

1  法二条一項三号の趣旨は、先行者が資金、労力を投下して開発した成果としての商品の形態を保護することによって、商品開発の意欲を確保し、公正な競争秩序の維持を図るという点にある。

したがって、「模倣」とは、既に存在する他人の商品の形態を盗用して同一の商品を作出する行為のほか、他人の商品の形態に依拠し、これに簡易な改変を加えるなどして、他人の商品と実質的に同一の商品を作出することをいうものと解するのが相当である。そして、「模倣」に当たるか否かは、両商品の形態の実質的な同一性(客観的要件)及び模倣の意思(主観的要件)の有無により判断される。

2  債権者が主張する債権者商品の形態<1>、<2>において、債権者商品2イと債務者商品の形態が同一であることについては争いがない。

疎明資料(甲一八、二六、乙一、二)によれば、本体の略三角形、略三角形の傾斜部分にある一対のスカート紐掛部、フック部、フック部下方のバーコードを装着する平板部分の各形態は、フック部下方にバーコードを装着する機能を有するハンガーが通常有する形態であると認められる。

したがって、債務者商品は、債権者商品の形態<1>、<2>に、同種の商品が通常有する形態を組み合わせた商品であり、債権者商品2イと実質的に同一であるといえる。

3  各商品の販売時期について

(一) 疎明資料によれば、債権者商品2イ、ロの各製造、販売の時期について、以下の事実が一応認められる。

(1) 平成八年二月九日、金型製作業者である株式会社山元(以下「山元」という)は、債権者商品2イの金型図面を作成した(甲一二)。

同年六月二〇日、債権者は山元から債権者商品2イの金型の納品を受け(甲八)、そのころ、債権者商品2イの製造を開始した。

同年七月一七日、山元は、債権者商品2イのフック部下方のバーコードはめ込み部分に改良を加えた債権者商品2ロの金型図面を作成した(甲一四)。

同年八月ころ、債権者は、債権者商品2イを上田商店に無償で提供し、上田商店は日光社に右債権者商品2イを無償で提供し、試用してもらっていた(甲二五)。

同年九月五日、債権者は、上田商店に対して、債権者商品2イの販売を開始し(甲一九)、以後同年一〇月二九日まで、債権者商品2イ又は2ロの販売を継続していた(甲一九、二九、三四)。

同年九月一〇日、上田商店は、日光社に対して、債権者から仕入れた右債権者商品2イの販売を開始し(甲二〇)、以後同年一〇月三一日まで、債権者商品2イ又は2ロの販売を継続していた(甲二〇、二八の1、2、三四、三五の1ないし7)。

同年九月二〇日、債権者は、債権者商品2ロにつき、考案の名称をバーコード紙を両面に取付け可能なハンガーとして、実用新案登録の出願をした(乙一七)。

同月二五日、債権者は、山元から債権者商品2ロの金型の納品を受けた(甲九)。

(2) 債務者は、右債権者商品の販売時期を疎明する甲一九等につき、売上伝票の番号が日付順になっておらず信用できない旨主張するが、納品書原本の全体を観察したところによれば、番号が日付順になっていないものが多々あり、債権者が作為的に改変したものとは認められないことや、納品書用紙の保管状況や納品書の作成経過等に関する債権者の従業員三倉君江作成の陳述書等(甲三九、検甲五の1ないし4)により、右の順不同の理由について一応合理的な説明がされていることからすれば、納品書の信用性に問題はなく、右認定を左右しない。

(二) 疎明資料(各項に掲記のもの)によれば、債務者商品の各製造、販売の時期について、以下の事実が一応認められる。

平成八年一〇月五日、債務者商品の金型図面が完成した(乙三の1)。

同年一一月一八日、債務者は、正化金型から債務者商品の金型を購入した(乙四、二一)。

同年一二月五日、東日本製版こと藤嶺公俊から債務者に対し、債務者商品を収納する段ボールの印刷図面がフアックス送信された(乙九の1ないし3)。

同月六日 債務者は、丸和紙器株式会社から債務者商品を収納する段ボールを購入した(乙一〇)。

(三) 右に疎明された事実によれば、債権者は平成八年九月五日に債権者商品2イの販売を開始したのに対し、債務者は、これに遅れて同年一〇月五日に債務者商品の金型図面を完成させ、同年一一月一八日に金型の納品を受け、同年一二月六日に債務者商品を収納する段ボールを購入した(なお、債務者の主張によれば、債務者商品の販売開始時期も同日である)というのであるから、債務者は、債権者商品2イの販売開始後に債務者商品の製作に着手したことが認められる。

4  アクセスについて

(一) 疎明資料(文中に掲記のもの)によれば、次の事実が認められる。

(1) クリーニング業者である日光社は、平成七年ころから、債務者のハンガーを購入するようになり、日光社で使用するハンガーのほとんどは債務者の商品であった(乙二〇)。他方、日光社は、平成八年九月一〇日から同年一〇月三一日までの間、上田商店から債権者商品2イ又は2ロを購入していたが(甲二〇、二八の2、三五の1ないし7)、同日以降、上田商店に対して債権者商品の購入の注文をしていない(甲三〇の1、三六)。

(2) また、債権者からの問合わせに対する正化金型の工場長である国本の応答中にば、債務者の注文に応じて債務者商品の金型を作る最初のときに、債務者が右商品と酷似したハンガーを持参して来たことを認めている部分がある(甲三二の2)。

(二) 右に認定した事実によれば、日光社を通じて、債務者が債権者商品2イにアクセスする機会があったことが認められる。

5  債務者の独立開発の主張について

(一) 債務者は、債権者商品2イを知らないし、債務者商品の木型及び略図は債務者が独自に開発して製作したものである旨主張し、債務者の代表取締役中村省三作成に係る陳述書中には、債務者商品の主な開発、製作過程につき、<1>従来の債務者の商品を元にして、肩幅を二センチメートル広くし、ズボン掛けの幅を二・五センチメートル広くした、<2>マルソー産業株式会社、サンワ株式会社、東ポリ株式会社及び有限会社サンコーのクリーニングハンガーのカタログを参考にした、<3>腰の細いスカートが掛けられるように、ズボン掛部の下方にスカート紐掛部を設けた、<4>マルソー産業株式会社が製造販売しているスカートホルダーをセットできるようズボン掛部に長円形の透孔部を設けた、<5>自らが製作した債務者商品の木型及び略図を正化金型に持ち込んで金型の製作を依頼した旨の記述がある(乙一八、二三)。

(二) しかし、<1>ないし<3>については、従来の債務者の商品や参考にした他社製品に基づいた具体的な主張、原明がなく、債務者の主張は採用できない。

また、<4>については、マルソー産業株式会社のスカートホルダー(検甲八)は、ワイヤーハンガーにセットして使用することを前提とした商品であり(甲四一の二頁)、その形状からして債務者商品にセットして使用することは困難であるから、前記陳述書の当該部分は採用できない。

さらに、<5>について、正化金型の代表取締役菊池祐次作成に係る陳述書中には、債務者から略図と木型をもらって図面屋に図面の作成を依頼し、図面に基づいて金型を製作した旨の記述がある(乙二一)が、平成九年六月九日に債権者の代表取締役天満照芳と電話で話した際には、木型は作らない、見本に基づいて作るか又は図面に基づいて作るかどちらか定かではない旨曖昧な供述していたこと(甲三三の2の七、八頁)に照らすとその供述に一貫性がないこと、また、中村省三の陳述書中には、平成七年末に債務者商品の木型を作成した旨の記述があるが(乙二三)、図面の完成時期は平成八年一〇月五日ころ(乙三の1ないし3)と両時期に隔たりがあり、不自然であることからすれば、菊池祐次の陳述書中の当該部分も採用できない。

以上によれば、債務者の独立開発の主張は認められない。

6  以上のとおり、(1)債権者商品2イと債務者商品とは実質的に同一であること、(2)債務者商品の製作は、債権者商品2イの販売後であること、(3)債務者には債権者商品2イにアクセスする機会があったこと、(4)債務者の独立開発の主張につき、これを裏付ける疎明がないことを総合すれば、債務者が債権者商品2イを模倣して債務者商品を製作し、これを販売していることが認められる。

7  債務者は、債権者商品の形態<1>、<2>が公知であると主張するが、債務者提出の疎明資料(乙二)によっても、債権者商品の形態<1>、<2>と同一の形態を有するハンガーの存在は認められず、ハンガーに一般的な形態であるとはいえない。

8  以上によれば、債務者が債権者商品2イの形態を模倣した商品を販売する行為は、法二条一項三号の不正競争行為に当たるところ、債務者は現在に至るまで債務者商品の販売を継続し、不正競争行為を現に行っているというのであるから、債務者の不正競争行為により、債権者の営業上の利益が現に侵害され、又は将来においても侵害が継続するおそれがあることは明らかである。

したがって、債権者は、法二条一項三号、三条一項、二項に基づき、債務者の不正競争行為の差止め等を求める権利がある。

二  争点2について

債務者が現在なお債務者商品の販売を継続していることからすると、本案判決の確定に至るまでに仮処分命令が発令されないことによる債権者の損害は、日々拡大することになるから、本件各申立てのうち、債務者商品の譲渡等の差止めを求める部分については、保全の必要性が認められる。しかし、法三条二項の除却、廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な行為としては、債務者商品の金型を執行官に保管させ、債務者に右金型の使用を許さないことで足り、金型の廃棄は、債務者商品に関する限り、債務者による商品製造行為を終局的に禁止する結果をもたらすものであるから、いまだ現段階においてその保全の必要性があるとは認められない。

第四  よって、本件申立てのうち、債務者商品の譲渡等の差止めを求める部分は、理由があるからこれを認容し、債務者商品の金型の廃棄を求める部分は、債務者商品の金型の執行官保管を命ずる限度で認容してその余を却下することとし、主文のとおり決定する。

平成九年一二月八日

(裁判長裁判官 前川鉄郎 裁判官 石原稚也 裁判官 田口治美)

当事者目録

大阪府守口市大久保町二丁目六番六号

債権者 日酵化学株式会社

右代表者代表取締役 天満照芳

右訴訟代理人弁護士 吉田大地

右輔佐人弁理士 大島一公

奈良県山辺郡都祁村大字上深川七五二番地の六

債務者 株式会社中村化学工業

右代表者代表取締役 中村省三

右訴訟代理人弁護士 村林隆一

右 同深堀知子

債務者商品目録

プラスチック製衣料ハンガー

ただし、フック部下方で、中央から両側下方へ向けて傾斜した衣料引掛部を設け、この衣料引掛部の両端部間を接続する連結部を設けて全体を略三角形としたハンガー本体を形成している。

このハンガー本体において、前記衣料引掛部両端部下方から、それぞれ対称的に前記連結部とほぼ平行し、内方へ向けて突出したズボン掛部を設け、これらズボン掛部の下方にはスカートの紐を引っ掛ける略凹型のスカート紐引掛部をそれぞれ二か所ずつ設けて、前記ズボン掛部をスカート掛部として利用できるようにしたもの(別紙図面のとおり)

別紙図面

A:ハンガー本体(略三角形)

B:引掛部(凹部6、長円形の透孔7、凹部8、三角板9)

C:突出部(点)

1:フック部

2:バーコード紙取付部

3:衣料引掛部

4:連結部

5:ズボン掛部

6:凹部

7:長円形の透孔

8:凹部

9:三角板

10:スカート紐掛部

債務者商品

<省略>

債権者商品目録

一 プラスチック製衣料ハンガー(スーパーハンガー11、「債権者商品2イ」という)

別紙図面1のとおり

二 プラスチック製衣料ハンガー(右一の改良型のスーパーハンガー11、「債権者商品2ロ」という)

別紙図面2のとおり

三 プラスチック製衣料ハンガー(右二の改良型のスーパーハンガー11、「債権者商品3」という)

別紙図面3のとおり

別紙図面1

A:ハンガー本体(略三角形)

B:引掛部(凹部16、長円形の透孔17、凹部18、三角板19)

C:突出部(点)

11:フック部

12:バーコード紐取付部

13:衣料引掛部

14:連結部

15:ズボン掛部

16:凹部

17:長円形の透孔

18:凹部

19:三角板

20:スカート紐掛部

21:ズボン押え部

債務者商品2イ

<省略>

別紙図面2

債権者商品2ロ

<省略>

別紙図面3

債権者商品3

<省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例